心
漢那浪笛
淋しき日悲しき思ひ
吾が心
弄
(
ろう
)
し去んぬる。
あわれその心のすむは、
落寞の森の
木
(
こ
)
ぬれか。
きゝなれし歌のしらべも、
今日
(
けふ
)
も又、
明日
(
あす
)
も消ゑゆく。
消ゑ去るを止むすべきなき、
この心、「総」むなしき。
底本:「沖縄文学全集 第1巻 詩
」国書刊行会
1991(平成3)年6月6日第1刷
初出:「沖縄毎日新聞」
1909(明治42)年4月23日
※初出の新聞で作品名として扱われている「心」を表題としました。
※表題は、底本では「待宵草」の見出しの次の行に、5字下げて2行取りの横罫の下に記載されています。
入力:坂本真一
校正:良本典代
2017年1月12日作成
青空文庫作成ファイル:
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